入浴剤の効果

入浴をシャワーだけで済ませるのではなく、バスタブにお湯を張って浸かると体が
温まる以外にも色々と良い効果を得る事ができます。それに入浴剤をプラスする事で
更にその効果を高める事ができます。

 

入浴剤を入れる事で得られる効果は、使う入浴剤の成分によって異なります。
市販の入浴剤で多い系統の物の成分と効能を簡単に説明すると以下のようになります。

 

血行促進

血行を促進したい時に最も向くのが炭酸ガス系の入浴剤です。

 

炭酸ガスタイプは発泡している泡自体に効果があるようなイメージですが、実はそうではありません。
炭酸ガスタイプが血行促進に効果を発揮するには、物理的な空気の粒=泡が必要なのではなく、
泡の中身である炭酸ガス、つまり二酸化炭素がお湯に溶け込む事に意味があります。

 

お湯に溶け込んだ二酸化炭素は皮膚から浸透し血管に入ってきます。すると体が二酸化炭素の
濃度を下げようとして血の巡りが良くなります。その結果として血流が良くなる効果が得られます。

 

ですから、炭酸ガスのお風呂の効果を得ようと思ったら泡の出ている間だけ浸かるのではなく、
むしろ泡が消えて完全に入浴剤が溶け込んだ直後から浸かるのが効果的です。

 

また、お湯がぬるめでも効果はありますのでゆっくりと浸かり続ける事で水圧の力も利用して
血流を高める事ができます。

 

疲労回復

お風呂は疲労回復に効果があると言われていますが、実は入浴その物で
疲労が完全に回復するわけではありません。
人間が眠くなるのは上がった体温が下がる時です。

 

入浴する事で体がしっかりと温まると血管が拡張するので放熱も行われやすく、
スムーズに体温が下がって行きます。

 

そのため、熟睡しやすくなり、結果として疲労が取れるのです。お風呂上がりは血管が広がって放熱しやすいため、
お風呂から上がって薄着でいると湯冷めしてしまいます。

 

炭酸ガスや温泉成分系の入浴剤は保温効果が高く、何も入れないさら湯より湯冷めしにくいという特徴があります。

 

逆に夏場など、気温が高くて体が火照って寝付きにくい時などはメントールなどの入ったクールタイプの
物を使ってぬるめのお風呂に入ってみましょう。体にこもった熱が気持ち良く逃げていくのでシャワーだけで済ますより寝付きが良くなります。

 

全身浴では温まりすぎてお湯に浸かるのが辛い場合は半身浴にする事もおすすめです。

 

香りでのリラックス効果

香りで心地良いと感じるのは人間が動物だった頃に大きな働きをしていた、嗅覚で感じる感覚です。

 

そのため、視覚などの情報より記憶にも残りやすく、体に与える影響が大きい情報と言えます。
また、脳の香りを感じる部分は自律神経と近い場所にあります。

 

香りで「心地良い」と感じる事は自律神経に良い影響を与え、リラックスに導いてくれます。

 

ラベンダーやカモミールなど、一般的にリラックスに向くとされる香りもありますが、
香りの好みは人それぞれです。自分が心地良いと思える香りを選んで使いましょう。

 

塩素を除去する効果

元々、水道水に塩素が含まれるのは水の殺菌のためです。塩素系の液体漂白剤の原液が指に
付くとヌルヌルします。これはなぜかというと強アルカリにたんぱく質が触れるとアミノ酸に分解されてしまうため、
指の皮膚の表面が溶けたからです。その作用で細胞質に影響するため、細菌やウィルスを殺すのです。

 

「さら湯がチクチクする」というのは、一番風呂には塩素が残っているため、敏感な人はそれを刺激に感じてしまうからです。

 

入浴剤の中には塩素(次亜塩素酸ナトリウム)を除去する成分が含まれている物もあります。
成分表の中に「L-グルタミン酸ナトリウム」が入っている物をチェックしてみて下さい。

 

また、塩素を除去する他には余計な成分は入れたくない場合もあるかと思います。

 

その場合、おすすめなのがビタミンC(アスコルビン酸)です。アスコルビン酸と塩素が合わさると
中和反応が起き、酸化ビタミンC+水+塩化ナトリウムと変化します。

 

アスコルビン酸を塩素除去の入浴剤として使用する場合、色々な基準が上げられていますが、
200L程度の浴槽で最低0.2g辺りが目安になります。アスコルビン酸の粉末を購入すると1gを
量れるスプーンが附属する事が多いですのでそちらを利用すると便利です。目分量だと
耳かき1杯分くらいから効果があるようです。

 

また、二番風呂以降の刺激が薄れるのは最初に入った人の皮膚と触れる事で塩素が中和されるからです。

 

アスコルビン酸以外でも菖蒲湯やゆず湯やミルク風呂など、有機質(カロリーを持つ物・加熱すると焦げる物)を
持つ物を入れても中和する事が出来ます。実は最初に上げた「L-グルタミン酸ナトリウム」はうま味調味料の主成分です。

 

この成分はたんぱく質(有機質)を構成するアミノ酸の一種です。塩素の働きを抑える効果もあるため、
意外な所でも活躍しているのです。

 

保湿効果

セラミドやプラセンタエキスの他ヒアルロン酸、スクワランなど化粧品の保湿成分でもお馴染みの成分が
売りの入浴剤は保湿効果を狙った物です。特に冬場の乾燥は全身をくまなく保湿できるため、
普段は入浴剤を使わない人も保湿成分の入った入浴剤を入れるという方も多いのではないでしょうか。

 

選び方のポイントとしては発泡タイプや無機塩類系の入浴剤などにうるおいをプラスした物より、
乾燥肌向けと記載されている物で、尚且つ成分表で「水」「精製水」より先に保湿成分の名前が
上がっている物がおすすめです。これは全成分で1%以上含まれている物は多い順から先に成分表に
記載されるのが原則だからです。

 

保湿効果のある入浴剤を使った場合はお風呂から出る前にシャワーなどでさら湯を浴びず、保湿成分を肌に残したまま上がるようにしましょう。

 

入浴剤は成分によって効果が違います。

無機塩類系

一般的な入浴剤の成分はこちらになります。無機塩類とはいわゆる「ミネラル」と呼ばれる事が多い成分で、「硫酸ナトリウム」「炭酸水素ナトリウム」が主に使用されています。

クール系

夏の湯上がりなどで肌が火照るのを防ぐ、メントールなどの清涼成分が添加されたタイプです。肌をさっぱりさせ、夏場の入浴を心地良く終える事ができます。

炭酸ガス系

泡が出るタイプの入浴剤です。こちらは炭酸塩などの無機塩にクエン酸などの有機塩の成分を合わせて配合し、化学反応で発泡させます。

スキンケア系

保湿成分を多く配合したタイプです。ヒアルロン酸などの化粧品と同じ成分多く含む物は「浴用化粧品」という分類になり、文字通りお風呂で使う化粧品という扱いになります。

酵素系

タンパク質分解酵素が含まれているタイプで、角質を取り除く効果があります。洗浄力が高いので、肌が弱い人には向かない場合もあります。

生薬系

漢方薬などがベースとなった、古くからあるタイプの成分の入浴剤です。
この他にも、有名な温泉の成分を再現したタイプやカプサインなどの成分を用いて多量の汗をかく事を目的とした入浴剤などもあります。